ロビンソン・クルーソー – ダニエル・デフォー

誰もが知っているであろうロビンソン・クルーソーは、名前は聞いたことがあったが読んだことがあるのかどうか記憶になく、ずっと興味があって岩波のものをkindleで買ったのだが、上下巻というボリュームでなかなか読む気にならなかったところ、この福音館文庫の子ども向けのものが古本屋で見つかり購入。想像していたよりもうんと面白く、無人島での話を一気に読み進めた。

第一に、この島にいれば、世の中のあらゆる悪から遠ざかっていられた。わたしには、さまざまな肉体の欲望も、悩みも、見栄もなく、身のまわりにあるものだけで満足していられたから、やたらに欲を出すこともなかった。

わたしは、できるだけ、自分の境遇の明るい面だけを見て、暗い面は見ないようにし、不足しているもののことを考えるより、今持っているもののありがたみを考えるようにした。おかげで、言葉にはあらわせないほどの喜びを、人知れず味わうのだった。

まったく、わたしたちの現在の境遇のありがたみというものは、みじめな境遇に落ち込んで、つらい目にあってみて、はじめてわかるものだし、今持っているもののねうちは、なくなってみないとわからないものだ。

まったく、人生というものは、なんと複雑な、運命の織り物だろう! そして、わたしたちの心は、情勢が変わるにつれて、なんとめまぐるしく変わることだろう! わたしたちは今日愛しているものを、明日になると憎んだり、今日求めているものを、明日になると避けたり、今日なんとしてもほしいと思っているものを、明日になると、おそれるばかりか、考えただけで身震いしたりするものだ。

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