インドへ – 横尾 忠則

インドへ行くのに何かインドっぽい書籍を持っていきたいと思い、前から読みたいと思っていて読んでいなかった横尾忠則氏のの「インドへ」を選んだが、結局行きのバンコクからムンバイの飛行機の中とゴアで少し、それと帰りのムンバイでの空港での待ち時間くらいしか読むことがなく、戻ってきてから読み直した。旅の間は、とかく短い旅の場合には本を読んでいる時間や余裕などないものだ。

「政治はロッキード問題などで腐敗し、精神的繁栄より物質的繁栄をよしとする国になってしまった」

現実の旅はぼくにとって、あくまでも肉体の旅、外面の旅であって、魂の旅、内面の旅は今こうして一字一字言葉にしていくこの瞬間にあるような気がするのだ。つまり旅の効果というものは、現場ですぐ現れるものではなく、旅が終了して一段落した時に、こうしてじわじわと後遺症のように内部から旅の感動が突き上がってくるのである。インドへの旅といえば、なにか大きな収穫を予期したり、大げさな覚悟を抱いたりしなければならないように思っている人達が随分沢山いると思うが、そんな覚悟はいらない。ちょいと出かけてちょいとかえってくればいい。

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