久しぶりにぐっと入って読み込んで、言葉の選び方や文章が面白くて折り目が山程ついてしまったが、なにより僕自身がタイで自分の生活を作り上げてきて、これからもそうし続けているのが大きいのだろうが、読みながらtwitterで著者の名前を調べてみると、前に読んだ「ルポ新大久保 移民最前線都市を歩く」と同じ人でこりゃあ面白いわけだ。
著者の方がバンコクでどうしようもない生活をしていたところからGダイで記事を書けるようになって、本格的に参加して奮闘していきGダイも好調、その後タイの赤黄の政変や311の東北地震と津波、アユタヤの洪水やネットの台頭によりGダイや自身が傾いていく様子などが書かれていく。そして最後になって西尾さんの名前が出てくるところでやけに感動してしまった。
人生なんてどうなるか分からんし、そんな人生が面白いと思ってレールから外れてきてるんだから、何かで村上龍が書いていた「退屈な連中に自分の笑い声を聞かせてやるための戦いは死ぬまで終わることがないだろう」これだよな。
kindleでも読めるので、西尾さんファンの人は読んでみると最後でカタルシスを感じられるかもしれない。それと著者の室橋氏の新著が「エスニック国道354号線」もうすぐ出るみたいだからこれも楽しみ。