菊地成孔の粋な夜電波 シーズン1-5 大震災と歌舞伎町篇 – 菊地成孔

2年くらい前からジャズのCDを買うようになると、菊地成孔氏を知ることになり、この人の言葉が独特で、TBSラジオの粋な夜電波を聞くのが習慣になった。

youtubeにもいくつかあるし、ニコ動には全回のラジオがアップされてるから、新しい刺激が欲しい人には絶対におすすめです。

皆さんに、音楽を届けるために。世界を少しでも、気楽で、良い調子に変えるために。

神様はおっしゃる
至福は天国にあると
それは死の後の慰みだと

だからおっさんになってくると、おとぼけっていう技術ができてきて、何だか分からないフリしちゃうんですよね。「何ていうのこれ、へー。唐揚げっていうんだ。旨いね!」なんてトボケにもドライブが利き過ぎちゃって(笑)。

モテモテっていうのは「ちょっと外で会おう」とか「チューしてくれ」とかそういうことではないですよ(笑)。話題の中心になって、みんなが楽しそうになって。こんな話し始めて、途中で詰まっちゃったら全然イケてないですからね。最後まで完走しないといけませんから、我ながら頭の回転=ペテンの能力を問われるんでね、なかなか大変で、夜出かけるときには、がんばるんだ、今日も勝つんだ(笑)って感じで出かけるわけですね(笑)。

今や一億ツイッター状態で考えた事は即つぶやく、即つぶやくで、溜めのない時代ですから、言えないんだということが胆力といいますか、丹田を鍛えることになるわけなんですが、

ビギビギのビギナーの皆様、

ってわけで、ビギビギのビギナーの皆様に、もうちょっとだけ昔話をさせてください。

これ、パクリって言っちゃいけないんだけど、パクリには意識的なものと気がついてないうちにと二つあって、意識的が悪い、気がついていなかったのは仕方ねえ、というふうなつもりはありませんが、とにかく二つがあります。

ソーナイス。こんなクールでカンファタブルなジャケットなんて、そうないっす。なーんて駄洒落。

こんな小噺がありますよ。日本人がハーレムに遊びに行って、腹壊したら気のいい黒人が助けてくれた。すっかり仲良くなっちゃった。胃の薬くれたんで、ニコニコ笑いながら呑んだら、その薬が苦かったんで、思わず「にがー」って笑って言ったら、窓から放り出された。足折れたってね。別の気のいい黒人が肩貸してくれたってんで、「ギブスは甘いのにしてくれよ。俺たちの友情のために」。アタシが今10秒で作ったんですけどね。

仕事の愚痴は言わない、あらゆる暴力は振るわない、よく呑んで、よく歌って、そしていつでも面白くあること。世界はかなり過酷だ。君たちが夕方にカラコンを入れてる間にも、俺が喉を乾かせてシャンパンのことで頭の中がいっぱいになっている間にも、地獄を経験している人々がいる。
仕事の愚痴は言わない、あらゆる暴力は振るわない、よく呑んで、よく歌って、そしていつでも面白くあること。それが君たちと生きる喜びだね。誰もがうまくいくわけじゃないずっと続けられる。

いつもありがとう。愛してる。金の介在した愛だけど。金が介在しない愛なんて、無人島に。

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