血の轍 1 & 2 – 押見修造

佐渡島庸平氏のおすすめの漫画を聞いて。
なかなかに気持ちの悪い親子関係。お互いに激しい依存がある。子供と一緒に成長していくというのは、想像するだに、これまたなかかなかに複雑であるが、たくさんの親が子供を育てていて、いろんな奴がいるんだから、とするとロクでもない奴が子供を育てるってのは当たり前のこととしてあるんだから。
英語をはじめとした外国語を話せない親は、子供には英語を、と英語教育に力をいれ、例えば、インターナショナルスクールに行かせる。インターナショナルスクールの環境は、そこはまさに多国籍で様々な人種が一同に会している。そういう中で成長していく子供は、いわゆる欧米型の要素を強く持った人間になり、それは親の予想をはるかに超える。なぜなら親は、グローバルな環境に入った経験がないのだから。そうすると、子供の話と親の話はまったくかみ合わなくなり、子供からすると親は了見の狭い、島国の人というくらいになってしまい、相談事はいっさいしなくなる、というような話を読んだ。
親子の関係は寂しいものになったが、子供は親の願った道に進んでいるんだとしたら、それはそれで良しということになるのかもしれない。めでたし、めでたし。

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