金についての面白い話が読めると思ったが、昔の彼女がどうとか、パーティーでの武勇伝だとかが多かった。
比較のなかで優位を取るのが、手っ取り早い安心を得られる方法だ。だから嫉妬や妬み、足の引っ張り合いが横行して、社内政治が渦巻いていく。
結婚も、自分からすすんで伴侶を持ちたい気持ちになる人は案内、少ないのではないか。同僚が次々に結婚していくのを見ているうちに、「自分もそうしなければならない」と思いこんでしまう。
周りにもマウントを取りたがる人間がいる。「いい年になったら結婚するでしょう」と言っている人がいたが、実に狭い世界の中で生きている。彼にとっては結婚は、いい年になったらするもので、それは他人の目を気にしたり、自分の立ち位置を気にするためなのだろう。そういう生き方もよい。彼は、タイ人妻を持つ日本人男性のことを「そっち系か」と言ったり、タトゥーの入っている女はどうだとか、ようするに田舎者なのだと思う。
惹句(じゃっく):人の注意や興味をひきつけるための文句。広告などのうたい文句。キャッチフレーズ。
あるいは自分より困ったヤツを見つけて安心したい、巻き込んでやりたい
マウントをとりたがるやつらが面倒臭い。聞いてもないのに、いくら稼いでますだとか、株でどうこうとか言って携帯の画面をひっきりなしに見ているやつ。お前らのその額は大した金額とも思わないし、それくらいの金額の動きを10分おきに携帯で確認するみっともなさ。今度は最近これをやったとか、今こんなことに興味を持っているとか考えているとか、もっと面白い話を用意しておいてくれ。
すなわちカネとは、信用だ。
「これはうまくいく」という判断は、客観的事実をもとに充分に考え抜いて下したものだったが、結局は思い込みだった。
30歳を過ぎたら結婚して身を固めなくちゃとか、そろそろ家を出て自立しなくちゃという考え方も同じだ。
はたして自分にとって、本当に必要なのだろうか。別に結婚なんてしなくていいし、死ぬまで実家にいてもいい。
周りをみると、人の目を気にして、社会のどのポジションにつくか、ということを基準に選択をしている。そんなポジションどうだっていいと昔から考えているが、皆にとってはそれが大事のようだ。おつかれ。
人の道に外れたら報いを受けるという「お天道様はちゃんと見ています」的な仕組みは、現実にはほとんど機能していない。
その通り。昔の会社立ち上げの資金を返さなかった男が、どんな人生を送るか。悪いことをしたから、悪い目にあえばいい、などと思ったこともあるが、どうなるかなんて誰にも分からない。よくなっても良いし、悪くなっても良い。もうずいぶん前から興味がない。他人に良いように生きていくが、他人からの何かを当てはしない。
最近、ビジネスで成功した60〜70代の大人が、人間関係の断捨離をしているそうだ。閉じた仲間関係に入っていくのではなく、嫌々付き合っていた仕事上の付き合いや仲間との円を切って、新たな人間関係を築くきっかけにするらしい。
もともと人付き合いが少ないのもあってか、会社を始めたばかりで、仕事での付き合いは全部大事にしようと考えたこともあったが、仕事での付き合いはお互いに利益があるから持てる関係であるし、そこからスタートしている。合う人もあれば、合わない人もある。嫌なヤツとは年を取る前の今からでも付き合う必要はない。より自由に。より居心地の良い環境をつくる。