呑みの席で、カズオ・イシグロが自身の成長の過程で、日本人である両親に日本語教育の強制をされなかったことを、感謝している。と言うようなニュアンスの話を聞いた、という話を聞いて、どんな本を書くのか読んだことがなかったので、どれを読もうか迷ったのだが、適当に選んだ。どうやら映画や舞台にもなっているようだ。
なんだか不思議な調子で話が進み、途中までは物語の中心人物たちがクローンであることも書かれないのだが、そこがインパクトのあるところかもしれない。日本語訳のせい知れないが、ある村上春樹の小説のある部分が感じられないこともないという印象があった。
ロストコーナー - 先生のその言葉が発端でした。
友人のカレー屋の名前が「ロストコーナー」というもので、彼はバンドの名前などユニークなものが多かったので、ああ、と思いだした。
絵も、詩も、そういうものはすべて、作った人の内部をさらけ出す…そう言った。作った人の魂を見せる、って